歯列矯正の費用を支払う際、最も身近で手軽に感じられるのが「クレジットカードでの分割払い」です。普段のお買い物と同じ感覚で、高額な治療費を支払えるのは大きな魅力ですが、その手軽さの裏には、いくつか注意すべき点も潜んでいます。メリットとデメリットを正しく理解し、本当に自分にとってお得な選択なのかを見極めることが重要です。クレジットカード払いの最大のメリットは、何と言ってもその「手軽さ」です。新たなローンの申し込みや審査は不要で、手持ちのカードの利用限度額の範囲内であれば、すぐに決済を完了させることができます。また、カード会社の「ポイントが貯まる」のも嬉しい特典です。100万円といった高額な決済をすれば、数千から数万ポイントが一度に貯まり、マイルや商品券などに交換できるため、実質的な割引と考えることもできます。しかし、メリットばかりではありません。最も注意すべきデメリットは、「金利(分割手数料)が比較的高めに設定されている」ことです。一般的なクレジットカードの分割払いの年率は12%〜15%程度と、デンタルローンの年率(3%〜8%程度)と比べると、かなり高めに設定されています。分割回数が多くなればなるほど、この金利負担は雪だるま式に膨れ上がり、最終的な総支払額がデンタルローンよりも大幅に高くなってしまう可能性があるのです。例えば、100万円を年利15%の24回払いで支払った場合、手数料だけで約16万円にもなってしまいます。また、そもそも「クリニックがクレジットカード払いに対応していない」ケースや、「対応していても一括払いのみ」で、分割払いはカード会社側で後から手続きする(あとから分割)必要がある場合もあります。さらに、矯正費用が高額なため、カードの利用限度額を超えてしまい、決済できないという事態も考えられます。クレジットカードでの分割払いは、ポイント還元などのメリットを最大限に活かせる短期の分割払い(3回や6回など)であれば有効な選択肢となり得ますが、長期の分割を考えている場合は、デンタルローンと比較検討し、金利負担をしっかりとシミュレーションしてから決めることを強くお勧めします。