私は長年、原因不明の頭痛に悩まされてきました。特に夕方になるとズキズキとこめかみのあたりが痛み出し、ひどい時には吐き気を伴うこともありました。市販の頭痛薬を飲めば一時的に楽にはなるものの、根本的な解決には至らず、半ば諦めのような気持ちで過ごしていました。そんな私が歯列矯正を始めたのは、30歳を過ぎてからのこと。きっかけは、昔からコンプレックスだった前歯のガタガタを治したいという美容目的でした。正直なところ、歯列矯正が頭痛に何か影響するなんて、当時は全く考えてもいませんでした。矯正装置をつけ始めた当初は、歯が動く痛みや装置の違和感で、むしろ頭痛が悪化したように感じることもありました。「やっぱり矯正なんてするんじゃなかったかな…」と弱気になったことも一度や二度ではありません。しかし、治療が中盤に差し掛かり、歯が徐々に正しい位置に並び始めると、ふと気づいたことがありました。「あれ?最近、頭痛薬を飲む回数が減っているかも…」。以前は週に何度も頼っていた頭痛薬が、月に数回程度にまで減っていたのです。そして、矯正治療が終盤に近づくにつれて、あの夕方になると決まって襲ってきたズキズキとした頭痛も、いつの間にか感じなくなっていました。矯正装置が外れ、綺麗な歯並びを手に入れた今、かつてあれほど私を苦しめていた頭痛は、ほとんど気にならないレベルにまで改善されました。歯科医師にこのことを話すと、「噛み合わせが整ったことで、顎や首周りの筋肉の緊張が取れたのかもしれませんね」とのことでした。確かに、矯正前は無意識のうちに奥歯を強く噛みしめている癖があったような気がします。もちろん、これはあくまで私個人の体験であり、誰もが同じように頭痛が改善するわけではないと思います。でも、もし原因不明の頭痛に悩んでいる方がいて、かつ歯並びにも問題を抱えているのであれば、歯列矯正という選択肢も、もしかしたらあなたの悩みを解決する一つのきっかけになるかもしれません。私にとっては、美しい歯並びだけでなく、長年の頭痛からの解放という、予想以上の素晴らしい贈り物を歯列矯正がもたらしてくれたのです。
歯列矯正を始めたら頭痛が楽になった!