いつまでたっても歯列矯正できない人のための情報まとめ

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  • 月々の負担を軽くする「デンタルローン」という賢い選択

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    「歯列矯正はしたいけれど、月々5万円もの支払いは厳しい…」。院内分割の月々の負担額を見て、そう感じた方もいるかもしれません。そんな、月々の支出をできるだけ抑えながら、無理なく治療を続けたいと考える方に最適なのが、「デンタルローン」という選択肢です。デンタルローンとは、銀行や信販会社が提供している、歯科治療の費用に目的を限定した医療ローンのことです。車や住宅のローンと同じように、まとまった金額を借り入れ、それを長期間かけて返済していく仕組みです。デンタルローンの最大のメリットは、「返済期間を長く設定できる」ことにあります。多くのローンでは、最長で10年(120回)といった長期の返済プランを選ぶことが可能です。これにより、「月々の支払額を大幅に抑える」ことができます。例えば、総額120万円の治療費を、10年(120回)ローンで返済する場合、月々の支払額は1万円程度にまで抑えることが可能になります。これなら、毎月の家計への負担を最小限にしながら、矯正治療という大きな自己投資を実現できます。また、金利も、目的が自由なカードローンやクレジットカードのリボ払いに比べて、比較的低めに設定されていることが多いのも魅力の一つです。一方で、デメリットもしっかりと理解しておく必要があります。まず、ローンである以上、「審査」が存在します。安定した収入があることが申し込みの条件となり、学生や専業主婦の方が申し込む場合は、保護者や配偶者を保証人にする必要があるのが一般的です。また、当然ながら「金利」が発生するため、治療費の総額に加えて、数万円から十数万円の金利手数料を支払うことになります。最終的な総支払額は、一括払いや金利のかからない院内分割に比べて高くなる、という点は覚悟しておきましょう。手続きも、申込書の記入や本人確認書類の提出など、院内分割に比べると少し手間がかかります。しかし、この月々の負担を軽くできるというメリットは、多くの人にとって何物にも代えがたいものでしょう。長期的な視点で、コツコツと無理なく支払っていきたいと考える方にとって、デンタルローンは最も現実的で賢い選択肢となるはずです。

  • 矯正治療後のスクリューはどうなる?除去は痛い?

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    歯科矯正用アンカースクリューは、歯を動かすための重要な役割を終えた後、その使命を全うし、お口の中から取り除かれます。多くの患者さんが、埋め込む時と同様に「除去する時も痛いのでは?」と心配されますが、その不安はほとんどの場合、杞憂に終わります。スクリューの除去は、埋入時よりもはるかに簡単で、身体的な負担も少ない処置です。スクリューを除去するタイミングは、そのスクリューが担っていた役割が完了した時点です。例えば、歯列全体を後方に移動させるために使っていた場合は、その移動が完了し、他の方法で歯の位置を維持できるようになった時点が除去のタイミングとなります。治療計画によっては、矯正装置を外すのと同時に除去することもあれば、治療の途中で除去することもあります。除去の処置は、非常にシンプルです。ほとんどの場合、麻酔は必要ありません。スクリューは骨と癒着しているわけではなく、ネジのように骨にはまっているだけなので、専用のドライバーでくるくると回すだけで、痛みを感じることなく簡単に取り外すことができます。時間は、1本あたり1分もかかりません。患者さんによっては、少し押されるような感覚や、きしむような感覚があるかもしれませんが、鋭い痛みを感じることはまずないでしょう。スクリューを抜いた後の穴はどうなるのでしょうか。歯茎にあいた小さな穴は、自然治癒力によって数日で塞がります。骨にあいた穴も、数週間から数ヶ月かけて、新しい骨で満たされ、元通りの状態に戻ります。除去当日は、抜いた部分から少し出血することがありますが、すぐに止まります。特別な消毒や処置は必要なく、食事や歯磨きも通常通り行って問題ありません。このように、スクリューの除去は、埋入時の緊張感とは比べ物にならないほど、あっけなく終わる処置です。矯正治療における重要な役目を終えた小さな功労者を、安心して送り出してあげてください。

  • 痛いの?怖い?歯列矯正スクリューの埋入リアル体験記

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    「では、これから右上の奥歯のところに、スクリューを埋めていきますね」。歯科医師のその言葉に、私の心臓はドクンと大きく跳ね上がりました。口の中にネジを埋め込むなんて、想像しただけで失神しそうです。歯列矯正の中でも、これが最大の難関だと、私は覚悟を決めていました。まず、麻酔の注射。チクッとした痛みはありましたが、これは歯の治療で何度も経験しているもの。数分もすると、頬から歯茎にかけての感覚が、じんわりと鈍くなっていくのが分かりました。先生が、「じゃあ、始めますよ。少し押される感じと、振動がありますからね」と声をかけてくれます。目をぎゅっとつむり、治療用の椅子のアームを力いっぱい握りしめました。ウィーンという、ゆっくりとしたドリルのような音が聞こえ、頬の上から押さえつけられるような圧迫感を感じます。痛みは、全くありません。麻酔が効いているので当然ですが、それよりも「今、私の骨に穴が開けられているんだ」という想像が、恐怖心を煽ります。ゴリゴリ、というよりは、キュルキュルというような、何かがねじ込まれていく感覚。時間は、ほんの数分だったと思います。あっという間に、「はい、終わりましたよ」という先生の声が聞こえました。恐る恐る目を開けると、先生の手には血のついた器具も何もなく、まるで何事もなかったかのようでした。舌でそっと触れてみると、頬の内側の歯茎に、小さくて丸い金属の頭があるのが分かりました。これが、これから私の歯を動かすためのパートナーになるスクリューか、と少し感慨深い気持ちに。麻酔が切れた後も、心配していたような激しい痛みはなく、処方された痛み止めを1回飲んだだけで済みました。数日間は、頬に指を当てると少し痛む程度の違和感がありましたが、日常生活に支障はありませんでした。私の体験から言えるのは、スクリューの埋入は「怖い」という気持ちとの戦いであって、「痛い」という心配はほとんどいらない、ということです。